食品用の簡易型温度計センサーの発想
温度計センサーは様々なものの周辺の温度が許容範囲を超えた際に通知する機能を持った非常に画期的なものですが、使い捨てでないためにこれを利用するところが限られているのが難点です。
生鮮食料品を輸送する際に輸送する車両やコンテナの内部に設置することも多いのですが、この場合にはその荷室内の温度管理を実現することはできても、一つ一つの食品の状態を個別に管理することができません。そのため同じコンテナので温度管理を徹底させ運搬を行っても、積み方等によっては温度上昇が1部分に発生してしまうことがあり、これにより品質が悪くなってしまうことも多いのです。
そのため可能であれば食品を個別に管理することが求められるケースも少なくありません。そのために利用されているのが温度計のセンサーの機能をコンパクトにした簡易型温度計センサーです。とは言っても実際に外部に信号を発生したり、具体的な温度が分かるものでは無いのですが、温度変化を色で表示し、しかもいちど変化した状態を保つ仕組みとなっているものをシール状に加工し食品のパッケージなどに個別に貼り付けることができるようにしたものです。
これを対象となる食品全てに貼り付けることで、温度の変化を個別に管理することができるのがポイントとなっています。これは思わぬところで威力を発揮します。食品のパッケージごとに温度変化の状況を確認することができるため、目的地に到着してからその品質を目で見て管理することができるのです。従来のように誤って品質が劣化したものを店頭に並べてしまう恐れがなく、食品スーパーなどでは非常に便利なものとなっているのが特徴です。